手抜きヘリ用語集
これがヘリタコプーだ!!

 

私が以前、英語を習っていたとき、その教材にヘリのことが出てくる文が掲載されていた。それによると「ヘリコプターは普通の飛行機と違い、胴体に直接、回る翼とシッポが取り付けられている。」と書かれていた。それを読んだとき私は「改めてそう考えるとブサイクな乗り物だな。」と思った。
そんでもって、いまMun@geが乗ってる機種は相当変な形をしているので、ホバリングしてて自分の影が地面に映ると余りに見慣れないカッコなので「ギクッ」とすることしばしばである(笑)。

しかしながら、この「変な鳥」は世界中のパイロットを魅了し、また人々の生活を影ながら支えている愛らしいやつなのだ!

 

それではヘリとはどんな乗り物なのか、わたくし、Mun@geがご案内いたしましょう。

 











トランス
ミッション




テール
ローター
※LTE



エンジン






ランディング
ギア
  


イゴール・シコルスキー

ヘリを作るためにロシアから亡命してきたヘリコプターに萌え萌えなおっさん。「ヘリコプターの乳」とも言われている(ちがうって)。

その他のヘリの偉い人は、オートジャイロで一山当てたスペインのダ・シェルバや、「天才」アーサー・ヤングなどがいる。この三人がいなけりゃ今のヘリはなかったな。

ヘリの操縦
「それ以前、アンコウ喰いし人の肝」と謳った人がいたが、ヘリの操縦はまさにそれである。最初にヘリに乗ったやつはどうやって操縦を体得したのか、どうしてこれがオーパーツと言われないのか、Mun@geはこれを考えると今日も眠れない(ネタが古すぎてわからん)。


ホバリング中は長い棒を手のひらにのせて倒れないように「おっとっと」とするような感じで、それにピッチと足が加わるから、初めて乗ったらもう大変だ。ホバリング中は手が放せないので、顔に虫がとまったら、口で息をふーふーしておっぱらう(笑)。


離陸するのも一苦労だ。先ずスティックをごくわずかに前に押す。ヘリが進み始めると地面効果が減るのでピッチを「ちょい」引く。するとローターが「ずどどどっ」ってうなり始めて機首が上がり、右に傾こうとするのでこれを「うおお」って支えてやる。「はあ・・」と思う間もなく今度は機首が左に「ばばばっ」って言う振動とともに振られるので、今まで左足が前に出てたのを今度は「右足が前」に踏み換えてやる。


旋回も固定翼なんかだと、スティックを傾けて、同じ方向のラダーを踏んでやって、縦軸の揚力が減るのでスティック引いてやって・・・と言うプロセスで人間の感覚に訴えるものがあるが、ヘリのバヤイ、クロスカップリングと言って右旋回時は頭が下がり、左はその逆とか、機種によって異なるのでこれも頭に入れておいてスティックを操作する。旋回中は当然高度がジワジワ下がってくるが、これに応じてピッチを引くとアメリカ製ヘリでは頭が右に振られるので、旋回方向に関係なく左ラダーを踏むか、右足の力を弱める。左降下旋回なんかだとスティックは左なのにラダーは右だ。

・・とまあ、固定翼出身の友人は結構乗ってるのだがいまだに馴染めないと言ってた。
でも人間の不思議なところは、これらの操作が意識せずに出来てくることだ。
 
 


計器盤
飛行機と違ってホバリングする関係上、あまり視界を遮るわけにはいかないので、あまり盛大には広げられない。メーカーによっては用途に応じてIFRタイプとVFRタイプで選べるようにしている所もある。VFRタイプを選ぶと悲しいほど何もついてない(笑)。でも良く見えるのでパイロットはうれしい。が、雲にまかれたらもうアウト。 

 


VFRとIFR
早い話、パイロットが景色を見て飛ぶのがVFR、管制官の指示によって航空路を飛ぶのがIFR。詳しくはここを参照


ヘリは低空を低速で飛ぶのを信条としてるし、その構造や特性からもIFRにはむいてない。IFRは雲の中も突っ切って飛んでいくのだが、ヘリはフラフラして安定が無く、パイロットが疲労しやすい。それにより、バーディゴといってどっちが上か下か、真直ぐ飛んでるのか旋回してるのか分からなくなって墜落に至る。

これを防止するにはオートパイロットを取り付けるのもひとつの手だが、ヘリは構造的に複雑で空力的にも処理が難しいのでオートパイロットも固定翼機ほど発達していない。

寒い季節に雲に突入すると空気中の水蒸気が昇華して、あっという間にアイシングするが、普通ヘリには「防氷」装置はついているが「徐氷」装置がついていないので、このあたりも痛いところである。しかもその影響は固定翼機と比べ物にならない。

また、高いところが苦手で、極端に性能が落ちる。

IFRは、特にヘリの場合、機体の性能装備とパイロットの訓練や知識が物を言う。普通、ヘリパイはILSとかGCA(やれる場所無いか)とかあまりしない。ちなみにヘリのIFR運用は海上自衛隊がいちばん進んでるともいわれている。


サイクリック・コントロール・スティック
普通の飛行機の操縦桿に当たる。周期的にブレードのピッチ角を変えてやるのでこの名がある。パイロットは単にスティックと呼ぶ。

アンチ・トルク・ペダル

普通のひとはみんな「ラダーペダル」という。まあ、ヘリにラダーはないのだが(一部ある。カモフ社のヘリとか)。

これを踏むとヘリの頭の向きが変わるのだけど、これがけっこうくせもの。足癖の悪いのはすぐに操縦に現れる。んで、めちゃくちゃになるんだな、これが(笑)。


コレクティブ・ピッチ・レバー

大義では普通の乗り物のアクセルに相当する・・・っていうと反論ごうごうだろうなー。スロットルは別にあるから。
要するに、これを引っ張り上げるとヘリは離陸して上昇し、速度が増す。

パイロットは普通「ピッチ」という。「パワー」とも言う。機種によっては「スラスト」と言うのもある。

もし今後あなたがヘリの操縦を習う機会があったとき、教官から「パワーッ!!!」と怒鳴られたらこれを引っ張ればよろしい(笑)。

スロットル・グリップ
ピッチレバーを引くと負荷が増すので、エンジン回転が下がる。そこで、これを回してエンジンの回転を調整する。取り扱いはオートバイのそれと反対なので結構間違えそうになる。

タービン機では(っていうかロビンソンも)ガバナーという装置が自動的に回転を調整するのであってないようなもの。多発機になるともっと不必要になって、天井からレバーがにゅっと突き出ているだけである。


エンジン

ヘリには力の強い軽い物が必要なので現在、殆どの実用機はタービンエンジン化されている。昔のパイセキ(現ボーイング社バートル部門)のフライングバナナなんて機体の3分の2がエンジンだったんだから、やはりタービンは偉大だな、とMun@geは思う。

が、その一方で世界一売れてるヘリコプターはピストン機のロビンソンR22だったりするのだな。

エンジンの制御

ヘリの中でも一番ワケの解らないところ。基本的にはガバナーといって、重りをぶん回して遠心力を計って、回転が落ちてきたら燃料を増やす、というプロセスを踏む。

が、なかにはもっと複雑な調整を機械でやるものもあり、コントローラーの動力が燃料の圧力で、それに回転やら、操縦舵やらを加味して、機械的なコンピューターを構築している物もある。配管の長さでタイミングを計ってる箇所もあり、そうなるとホントにワケがわかんないので、整備士は手を付けられない。

ちなみにライカミング(現アライドシグナル)のT-53エンジンのエフコンを作った人は、設計後、狂い死にしたという伝説が残っている。


トランスミッション

車みたいにトランスミッションがあるなんて、ヘリってますます変な航空機なんだが(笑)、一般にヒコーキのエンジンは高回転でローターを回すのには不都合なのでこいつで減速させ、トルクを太くして回転に粘り強さを与えている。エンジンが二つある機体は二つの出力を混ぜ合わせる目的もある。

機体の規模に応じてたくさんついているものもある。たとえばCH-47、V-107などは5つもついている。

ちなみにMun@geはあんぽんたんなのでギア・ボックスとトランスミッションの違いがわからん(笑)。テールローターのはあきらかにギアボックスでしょ、アレ。(めちゃ余談)

そんでもって、ヘリの一番の泣き所。一番負荷にさらされてる箇所でちょこっとでも故障の兆候が現れるとすぐに破壊に至る。

ここがやられると、落ちるのを待つだけ。でもよほどのハイパワー機じゃないとあまりないな〜、こういうこと。例を挙げるとCH-47とかMH-53とかがやばい(笑)。 


メインローター

2枚とか4枚とかあるが、見た目だけでなく、これらの形式は全く違う。飛行機なら、複葉機と単葉機ほどの違いがある。
2枚はシーソーローターと言われていて本当にシーソーみたい。軽くて構造が単純、駐機場所をとらない。
枚数がいっぱいあるタイプは全間接型と言われていて、高速性と機動性に優れ、振動が少ない。安定も良い。

間接がないと無理な力がかかってローターがバラバラになる(ダイバージェンスと言う)のだが、技術の進歩によって、ローターブレードに丈夫でしなる素材を取り入れ、ヘッド(中心の部分)をチタンなりのエライ頑丈な素材で押さえ込むことにより、最近は無間接なんてのも出てきた。機動性は固定翼に引けを取らない。でも、ふらふらして乗り心地は良くない(笑)。ピッチ角のみは間接が残っている。

一番進んでるのはピッチ角の制御も材質のねじれのみでやるベアリングレスというやつだ。 

ヘリの騒音
ヘリははっきり言うがうるさい。大型機がうるさいのは当然として一番うるさいのはベルの204〜205、つまりUH-1型のあの系列である。ヘリのあのバタバタ音は前のロータの作った空気の渦を後ろのロータが叩いてしまうことにより起きる。

前述のベル機の場合、タイミングを合わせるとじつにいい音が出る(笑)。その秘けつはトルクを20ポンド、または40%に合わせることで、「バタバタ」が「ぱんぱんぱん」に変わる(ダークなネタだ)。


テールロータの作り出す音も相当なもので、これを無くしたり、工夫すればかなり静かになる。
メインローターで一番騒音の少ない形は5枚ローターと言われている。静かなヘリ筆頭のノーター機も5枚だ。しかし国内で一番静かなヘリはノーター機ではなくK-maxだと言われている。

私の感じた一番静かなヘリは陸上自衛隊のOH-1だ。「ぶひ〜」「ぺたぺたぺた」って言う感じの音でちょっと離れると聞こえなくなる。同じ国産機のMH-2000はエンジン回転数を90%に減らして飛行することによって、騒音を減らす事が出来る(やっぱウイスパー・モードっていうのかな。そうだったらいいなっ(笑))。

こういうのもっと作らないと、日本ではこれ以上ヘリは発展しないんじゃないかとMun@geは思う。
だって防災ヘリなんか訓練すらままならないよ、これじゃあ。 


テールローター

素人さんの中にはこれで前に進んでると思ってる人がいるそうだが、ちがうぞ〜。これはメインローターの反トルクをこれで打ち消し、制御することによってヘリの頭の向きを変える。ラダーペダルと連動している。
じつはこれもヘリの泣き所。これが低速時に壊れるとヘリはクルクルまわって落ちてしまう。
ローター型のタイプは効率もいいのだが、高速時に抵抗になるし、地上の作業員や物件に危険が伴うし、木の枝に不用意に引っ掛けて落ちたりだとかという事故も結構ある。

そこでこれをファンにして垂直尾翼にビルトインしたのがフェネストロンとかファンテイルと言われるものである。これにより安全性と高速時の抵抗が減少するが、効率が悪くなる(テールロータ型はホバリング時全エンジン出力の5〜10%を食うが、ファンテイル型は10〜15%と言われている)。


最近はNOTAR(ノーター)と言われるシステムが登場。テールブームの中を中空にしてスリットを開けておいて、そこから空気を吹き出し、メインローターのダウンウォッシュを利用して反トルクを打ち消すシステム。操縦が容易でテールローターにまつわる数々の危険性を無くすことが出来るが、全エンジン出力の17〜20%をシステムで食うとも言われており、効率が悪い。

この効率を証明するうえでは、エンジン停止後、ラダーペダルを踏んでると何もしないときよりローターが早く止まる。なので悪い整備士などはパイロットにふめふめとうるさい(笑)。また、接地するとき、機体が振れない程度にわずかに左ペダルを踏むと機体は勝手に接地してしまうので、なまけものパイロットの裏技として愛用されている。物資輸送の時にもこの技が大変役立つ。はなしがそれた(笑)。 

LTE
Loss of Tail-roter Effectivenessの略でテールローターが空力的に効果を発揮しなくなってしまう現象を言う。
ごく最近まで謎とされていた現象だったが、主な原因は3つある。


1つはテールロータのセットリングである。これはセットリングの項目を参照。右の急激なホバリングターンはやばい運動だ。
2つ目はメインローターの乱流に入ってしまうことである。風の強い日に 左斜め前から風を浴びると入りやすいと言われている。
3つ目は背風でホバリングしているときにテールブームの風見効果が失われてしまい、機首振りの動きが加速されて、ラダーが効かなくなることがある。

あと、似たような現象では、高地(アルプスみたいな所)で荷物をしこたま積んだときなど反トルクとテールローターの効率の関係上、ペダルを左いっぱいに使い切ってしまうことがある(ここまで入るゆとりをラダーマージンという)。そうなると左にはもう旋回できなくなるだけでなく、上昇も難しくなる。また、こんなときに左風を食らったら即LTEに入ることだろう。そのため、物輸機ではラダーマージンがグラフ化されており、パイロットは大変気を使って確認をする。


当然のことながらテールローターがない機体にはかんけーのないはなしで、デュアルローター機はこの辺がたいへんな強み。 


降着装置
ヘリの足は軽くて丈夫なソリ(スキッド)と決まってるもんだが、シコルスキー社はがんとして車輪にこだわっている。一般に大型機や艦載機は車輪式である。
車輪式は柔らかい地面では沈むので駄目だという人がいるが、Mun@geはスキッド式は石ころの多い場所に降りれないので(スキッドがへこむ)、むしろこっちの方が問題だと思ってる。