| ヘリの操縦
「それ以前、アンコウ喰いし人の肝」と謳った人がいたが、ヘリの操縦はまさにそれである。最初にヘリに乗ったやつはどうやって操縦を体得したのか、どうしてこれがオーパーツと言われないのか、Mun@geはこれを考えると今日も眠れない(ネタが古すぎてわからん)。
ホバリング中は長い棒を手のひらにのせて倒れないように「おっとっと」とするような感じで、それにピッチと足が加わるから、初めて乗ったらもう大変だ。ホバリング中は手が放せないので、顔に虫がとまったら、口で息をふーふーしておっぱらう(笑)。
離陸するのも一苦労だ。先ずスティックをごくわずかに前に押す。ヘリが進み始めると地面効果が減るのでピッチを「ちょい」引く。するとローターが「ずどどどっ」ってうなり始めて機首が上がり、右に傾こうとするのでこれを「うおお」って支えてやる。「はあ・・」と思う間もなく今度は機首が左に「ばばばっ」って言う振動とともに振られるので、今まで左足が前に出てたのを今度は「右足が前」に踏み換えてやる。
旋回も固定翼なんかだと、スティックを傾けて、同じ方向のラダーを踏んでやって、縦軸の揚力が減るのでスティック引いてやって・・・と言うプロセスで人間の感覚に訴えるものがあるが、ヘリのバヤイ、クロスカップリングと言って右旋回時は頭が下がり、左はその逆とか、機種によって異なるのでこれも頭に入れておいてスティックを操作する。旋回中は当然高度がジワジワ下がってくるが、これに応じてピッチを引くとアメリカ製ヘリでは頭が右に振られるので、旋回方向に関係なく左ラダーを踏むか、右足の力を弱める。左降下旋回なんかだとスティックは左なのにラダーは右だ。
・・とまあ、固定翼出身の友人は結構乗ってるのだがいまだに馴染めないと言ってた。
でも人間の不思議なところは、これらの操作が意識せずに出来てくることだ。
計器盤
飛行機と違ってホバリングする関係上、あまり視界を遮るわけにはいかないので、あまり盛大には広げられない。メーカーによっては用途に応じてIFRタイプとVFRタイプで選べるようにしている所もある。VFRタイプを選ぶと悲しいほど何もついてない(笑)。でも良く見えるのでパイロットはうれしい。が、雲にまかれたらもうアウト。
VFRとIFR
早い話、パイロットが景色を見て飛ぶのがVFR、管制官の指示によって航空路を飛ぶのがIFR。詳しくはここを参照。
ヘリは低空を低速で飛ぶのを信条としてるし、その構造や特性からもIFRにはむいてない。IFRは雲の中も突っ切って飛んでいくのだが、ヘリはフラフラして安定が無く、パイロットが疲労しやすい。それにより、バーディゴといってどっちが上か下か、真直ぐ飛んでるのか旋回してるのか分からなくなって墜落に至る。
これを防止するにはオートパイロットを取り付けるのもひとつの手だが、ヘリは構造的に複雑で空力的にも処理が難しいのでオートパイロットも固定翼機ほど発達していない。
寒い季節に雲に突入すると空気中の水蒸気が昇華して、あっという間にアイシングするが、普通ヘリには「防氷」装置はついているが「徐氷」装置がついていないので、このあたりも痛いところである。しかもその影響は固定翼機と比べ物にならない。
また、高いところが苦手で、極端に性能が落ちる。
IFRは、特にヘリの場合、機体の性能装備とパイロットの訓練や知識が物を言う。普通、ヘリパイはILSとかGCA(やれる場所無いか)とかあまりしない。ちなみにヘリのIFR運用は海上自衛隊がいちばん進んでるともいわれている。
|