ミル Mi-24(ハインドD)

デカイ、速い、強い。男の夢を具現化したような旧ソ連の大型攻撃ヘリコプターである。
風の谷のナウシカの王蟲を思い出させる造形は、戦の道具としての不気味なデザイン性に秀逸である。
まだ東西冷戦でお盛んだったころにはNATO軍兵士から「ブギーマン(子供さらいの怪人)」と言われ恐れられていた。履かせるおむつである。ちがう。それはムーニーマン。

旧ソ連軍もガンシップヘリの有効性に気づき、米軍がUH-1に最初武装させたように当初Mi-8にロケットランチャーだのを付けて飛ばしていたのだが、やはりAH-1と同じようにMi-8の構成を利用して専用の攻撃ヘリを開発することになった。

しかし、ここからがちょっと西側の攻撃ヘリと違う。腹の中に8人の兵隊が乗れるキャビンを残したのである。8人という人数はちょうど露軍の対戦車兵チームと同じ人数であり、戦闘装甲車の空中版として設計されていたことが分かる。

最初のA型は正副Pとガナーという構成だったので、四角い操縦席だったが、その後ガナー兼副P+正PのイラストのD型に発展した。その際にこのタンデム型操縦席配置になったのだが、キャビンは残された。

所沢でミルッパチの実機をご覧になった方は分かると思うが、かなりこの機体大柄である。めんどくさい説明は避けるが、ヘリという乗り物はでかくなるほど速く、輸送能力も高くなるのである。戦争・航空評論家はこの機体を酷評するが、Mun@ge的にはこの機体の能力は超一級品であると断言する。世界最強兵器である。
しかも、この機体なら危険なコンバットレスキューや特殊部隊潜入、地雷散布などの任務も単独で出来るのである。

その一方で機体の構造ははっきり言うがダサイ(笑)。ツインエンジンだがいわゆるカテゴリーA構造でないし、案外細部はリタンダンシーに欠ける共倒れな構造が目にとれる。

じゃあ全然ダメなのかというとそうではなく、ミル設計局のヘリはMi-4からず〜〜〜〜〜〜〜〜・・・と同じ構造で、もう壊れそうなところは全部何らかの処置がなされているのである。ちなみに朝日のミルッパチは整備コスト500円/時だったらしい。

これはベル機にも言えることだが、パイロットから言わせてもらうと、構造技術の洗練度と道具としての優秀性は使う側からはあまり関係がない(笑)

ダウンウォッシュの影響を避けるため、下半角の付いた巨大な固定翼は武器を下げるだけでなく飛行中は揚力の25%を負担し高速性能に寄与する。

ロシア機は転移揚力(ヘリが前進した後に更につく揚力)がついた後の効率の向上が大きい。アフガン紛争時、基地から滑走して離陸するMi-24の映像があるがコレはこういった理由からで、ロシア機は滑走させて離陸させるのが普通である。

現在、じり貧のロシアは後継機の導入もままならないため、とりあえずこのMi-24が主力機である。各国で使われているMi-24もまだまだ現役で、モンゴルでは3機のMi-24があるそうだが、ほとんど整備もしてないがちゃんと飛べるらしい。整備してないのに飛べるヘリというのは敵としてみれば恐ろしい存在である(笑)